突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。
パニック障害の生涯有病率は1.5~3%で、パニック発作が3~4%、男女比は女性の方が男性よりも2~3倍多いといわれております。

パニック障害

A.繰り返される予期しないパニック発作。パニック発作とは、突然、激しい恐怖または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し、その時間内に、以下の症状のうち4つ(またはそれ以上)が起こる。
注:突然の高まりは、平穏状態、または不安状態から起こる。

1、動悸、心悸亢進、または心拍数の増加
2、発汗
3、身震いまたは振え
4、息切れ感または息苦しさ
5、窒息感
6、胸痛または胸部の不快感
7、嘔気または腹部の不快感
8、めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ
9、寒気または熱感
10、異常感覚(感覚麻痺又はうずき感)
11、現実感消失(現実的でない感じ)または離人感(自分自身から離脱している)
12、抑制力を失うまたは『どうかなってしまう』ことに対する恐怖
13、死ぬことに対する恐怖

注:文化特有の症状(例:耳鳴り、首の痛み、頭痛、抑制を失って叫びまたは号泣)が見られることもある。この症状は、必要な4つに数えるべきではない。

B.発作のうち少なくとも1つは、以下に述べる1つまたは両者が1か月(またはそれ以上)続いている。

1、さらなるパニック発作又はその結果について持続的な懸念または心配(例:抑制力を失う、心臓発作が起こる、『どうにかなってしまう』)
2、発作に関連した行動の意味のある不適応的変化(例:運動や不慣れな状況を回避するといった、パニック発作を避けるような行動)

C.その障害は、物質の生理学的作用(例:乱用薬物、医薬品)、または他の医学的疾患(例:甲状腺機能亢進症、心肺疾患)によるものではない。

D.その障害は、他の精神疾患によってうまく説明されない(例:パニック発作が生じる状況は、社交不安症の場合のように、恐怖する社交的状況に反応して生じたものではない:限局性恐怖症のように、限定された恐怖対象または状況に反応して生じたものではない:強迫症のように、強迫観念に反応して生じたものではない:心的外傷後ストレス障害のように、外傷的出来事を想起するものに反応して生じたものではない:または、分離不安症のように、愛着対象から分離に反応して生じたものではない)

参考文献:
高橋三郎・大野裕監訳『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』
医学書院 2014/6/30