コグトレ(Neuro-Cognitive Enhancement Training:N-COGET)とは、脳の認知機能の強化を目的としたトレーニングのことをいいます。

認知機能とは、下記の図に示しているように、記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断といったいくつかの要素が含まれている知的機能を指します。


主に以下の子供たちを対象にトレーニングを行っております。
●境界知能でお困りの小学生~中学生プラス希望する高校生
●ADHDの実行機能トレーニングの一つとして、小学生~中学生プラス希望する高校生
●IQは平均だが、成績が伸びないで困っている小学生~中学生




それぞれの機能をわかりやすく図の下段に書きました。

覚える-記憶と言語理解
記憶には視覚や聴覚と言って感覚器官から入った情報をは臆する短期記憶と長期記憶がありますが、ここでは視覚・聴覚性の短期記憶【視覚性の単純短期記憶、視空間ワーキングメモリ、聴覚(言語性)ワーキングメモリ】と文章理解(文章理解力)を目的としたトレーニングを行います。


数える-注意
記号等の数を素早く数えたり、計算をすることで、注意力、集中力、処理速度の向上を目的としたトレーニングを行います。


写す-知覚
視覚認知の基礎力のトレーニングで、提示された図形の模写を中心に形の把握を主にしたトレーニングを行います。


見つける-知覚
形の恒常性トレーニングと複数の視覚情報の中から共通点・相違点を見つけるトレーニングを行います。


想像する-推論・判断
提示された視覚情報から結果を想像します。関係性の理解、論理的思考、時間概念を目的にトレーニングを行います。また、どうすればうまくいく・できるかといった方略も必要になるので、実行機能の強化のトレーニングの一つとしても利用できます。


トレーニングでは、覚える』『数える』『写す』『見つける』『想像する』それぞれの機能強化を、たくさんの種類のプリントから個人の現状の能力に合ったものを用いて行います。


コグトレ(認知機能強化トレーニング)はスポーツの基礎トレーニングに似ています。
カウンセラーのところで、自己紹介を書かせていただいておりますが、私自身(千田)心理師になる前の若かりし頃は、テニスのプロコーチでテニス技術とフィジカル・トレーニングの指導を行っておりました。
さて、フィジカル
(身体)・トレーニングでは、『体感の安定を含んだ筋トレ』、『瞬発力』、『敏捷性』、『平衡感覚』、『柔軟性』、『動体視力』、『視覚と手の協調』、その他にも様々基礎の運動能力を向上するためのトレーニングを行います。
これはテニスだけでなく、野球、サッカー、バスケット、器械体操、陸上競技の各種目、その他のアスリートたちも行っていることです。

それぞれのスポーツでは、技術指導を受けることで上達をするわけですが、上達のスビートが個々で違ったりします。それは、基礎的な運動能力の違いによって大きく変わってきます。なので、基礎となるフィジカル(身体)トレーニングが必要になるわけです。


コグトレも同じ

算数・数学、国語、理科、社会、体育などの教科学習が、野球やサッカー、テニス、バスケットなどの競技の技術練習だとしたら、コグトレが行う認知機能強化トレーニングは、スポーツの基礎の運動能力向上のためのトレーニングと同じであるということです。
また、コグトレにはそれ以外にも、『運動能力や協調運動のトレーニング』と『感情コントロールや対人関係マナーなど社会性などの基礎トレーニング』がございます。



次に、母親や父親から必ずある質問なので答えさせていただきます。
質問:コグトレをすれば算数など各教科の成績(テストでの点数)がよくなりますか。


答え:『はい』であり『いいえ』


理由:握力が一桁の数字の人が、30ぐらいまで基礎トレーニングで強くなったとして、テニスやゴルフがうまくなりますか。と言っているのと同じ質問だということです。
握力が弱い時には、テニスの場合ボールが当たってもうまく弾き返せなかったり、振った瞬間にゴルフクラブがすっぽ抜けたりする場合もあるが、テニスもゴルフもきちんとコーチングの学習とトレーニングを受けたプロコーチに習えば、このような状態でもある程度まではできるようになります。

また、正しい技術指導ができるコーチの指導が受けられるとして、基礎トレーニングで握力が強くなったのであれば、テニスもゴルフも飛躍的に上達すると思います。(実際は握力だけではないですが)
ただし、正しい技術指導を受けられる環境(例えば、コーチ)になければ、握力が強くなってもテニスもゴルフも上達するとは思えません。単に握力が強くなっただけということになってしまいます。



コグトレも同じです。
コグトレによってさまざまな認知機能を強化しながら、例えば、個人個人のレベルに合った算数の指導を受けられるのであれば、成績はアップすると考えます。ただし、学校とはそういうものですが、基本的に集団指導で個々のレベルに合わせての指導も多少は受けられる程度である。なので、飛躍的とは言えないであろうが多少は良くはよくなるとは思います。
コグトレと同時に教科学習の指導を受ける方法もお考えになってもらえればと思います。



リスタが行っている認知機能強化トレーニング



公認心理師である千田が、境界知能の子供やADHDの実行機能トレーニングの一つとしてまた、成績が伸びないでいるでお困りの小学生~中学生(ご希望があれば高校生も)を対象に個別指導(マンツーマン)でコグトレを行っております。


対象:(コーチングの要素も取り入れて行っております)
・境界知能でお困りの小学生~中学生プラス希望する高校
・ADHDの実行機能トレーニングの一つとして、小学生~中学生プラス希望する高校
・平均のIQだが、成績が伸びないで困っている小学生~中学生

今後は境界知能の4歳~6歳の募集も行う予定


目 的:
認知機能強化:記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断のトレーニング
記憶と言語理解:覚える-視覚・聴覚の短期記憶、文章理解
注意:数える-注意力、集中力、処理速度
知覚:写すと見つける-視覚認知の基礎力(模写、形の把握)、視覚認知の応用力(形の恒常性)
推論・判断:想像する-方略、論理的思考、関係性理解、時間概念


時 間:週に1回50分(曜日と時間は固定とさせていただきます)
平日:①午後3時30分~4時20分 ②午後4時30分~5時20分 ③午後5時30分~6時20分
火曜日は定休日

表の見方
すでに申し込みのあるところは×印となっております。

11月28日現在:

午後3時30分~4時20分×
午後3時30分~4時20分
午後5時30分~6時20分

定 員:各曜日、それぞれの時間枠に1名となります。
1週間で12名となります。

定員の場合は、終了者が出た曜日と時間に募集いたします。


回 数:ワンクール24回(約6か月間)
途中の経過報告や終了後の経過報告を行います。
希望者は2クール、3クールと順に行ってまいります。



 用:184,800円(税込)
支払方法:一括払い又は6回分割(4回分(約ひと月):30,800円)


テスト費用:33,000円(税込) <現在は希望者のみとしております>
申込時に行っていただく、WISC-Ⅴやその他検査費用

1年以内にWISC-Ⅴやその他の知能検査を行っている方は、テスト結果をお持ちください。その場合は当ルームでのテストが必要ない場合もあります。(テスト費用はいただかない)


費用及びテスト費用については、カードでのお支払いも承っております。



申し込み方法:
まずはメールにてお問い合わせください。
なお、下記の記載項目をお書きの上お送りください。
後ほどこちらより返信メールをお送りさせていただきます。

必須記載項目
タイトル:コグトレ希望
1、氏名(ふりがな)/親と子(本人)
2、年齢(生年月日)/親と子(本人)
3、電話番号とメールアドレス
4、希望日時:必ず第3希望までお送りください
5、解決したい問題(簡単に


お申込みアドレス
コグトレの問い合わせ


中学生~大人の自閉スペクトラム症(ASD)の認知行動療法

中学生~大人の注意欠如・多動症(ADHD)の認知行動療法とコーチング

境界知能の相談




参考文献:
「ケーキの切れない非行少年たち」著者:宮口幸治 新潮社 2019/07/13
高橋三郎・大野裕監訳『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』 医学書院 2014/6/30
コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング 著者:宮口幸治 三輪書店 2015/03/10

参考:一般社団法人日本COG-TR学会「認知機能強化トレーニング(COGET)