性暴力や性犯罪加害者に対して、どのような認知行動療法プログラムを行っているのか。



『窃視症(のぞき)』、『盗撮』、『露出』、『痴漢』、『強制わいせつ』、『強姦』、『下着窃盗』、『児童ポルノ』、『小児性愛』、『家庭内(兄妹間など)でのわいせつ行為』、児童虐待、その他、性暴力や性犯罪加害者にどのような認知行動療法プログラムを行っているのか。



当ルームのプログラムでは、個別指導のプログラムのため、子供から大人そして、神経発達症(発達障害)や境界知能、軽度の知的障害の子供から大人の方を対象にしています。
当然、個々によって知的レベルや理解度が違うために、それぞれに合わせて説明の項目数や説明方法などに違いはございます。



プロクラムは単一の認知行動療法ではなく、いくつかの項目に対して、教育、理解、修正などを行っていくプログラムとなっています。
いくつかの項目とは、『性教育』、『コミュニケーション方法』、『認知の歪みの修正』、その他の項目のことを言います。


そして、それぞれの項目を修正するための方法(技法)をパッケージ化して行っているのが、性暴力・性加害者の再犯防止のための認知行動療法プログラムです。


刑事施設などで行われている『性犯罪再犯防止プログラム』なども同じで、保護観察所のコア・プログラムでは、『性犯罪のプロセス』『性加害につながる認知(認知の歪み)』『コーピング(自己管理と対人関係スキル)』『被害者の実情を理解する(被害者への共感)』『二度と性加害をしないために(再発防止計画)』をパッケージ化して行われております。



当ルームが行っている認知行動療法プログラムで取り入れている項目

の正しい知識を学ぶ
男女の身体の性的な仕組みと生理学、思春期の変化、プライベートゾーンや行っていいマスターペション、性感染症、性的関係のルール、違法な性行動、健全な男女関係の特徴の教育などの学習を行います。


コミュニケーションスキルを学ぶ
人間関係の持ち方、会話の方法、基礎的な社会スキルからより高度な社会スキルの学習、自分の気持ちを把握して表現する方法、私的な場所と公的な場所の違いによる振る舞い方の違い、相手の気持ちの理解と理解する方法などについて学びます。


被害者の気持ちを理解する
被害体験のトラウマがその後の人生に及ぼす影響の理解、性的虐待行為が犠牲者や家族に及ぼす有害な結果の理解、性的被害者に対して適切に共感を表現する能力などについて学んだりしていきます。



認知の歪みを修正する
一番の問題である認知の歪みや問題となっている考え方の癖、以下の図の認知モデルのスキーマ、自分のいいように解釈する癖などに対して、行動技法と認知技法を用いて修正を行ってまいります。
犯罪者の認知や行動の癖は、本人に都合よくできているために考え方が固まっている(スキーマ)のも事実です。なのでこのセッションは何回にも分けてまた繰り返し行います。


アクセプタンス &コミットメント・セラピー(ACT<アクトと言います>)
マインドフルネス()の考え方をベースに『心理的柔軟性』を生み出すことで「心の健康」を維持・回復させる方法です。
それ以外にも、ストレスへの対処方法として、リラクゼーションの方法などを学んでいただきます。
マインドフルネスとは、簡単に書くと『今という瞬間や体験に注意を向けて、それをありのままに受け入れること』



リラプスプリベイション
『再犯防止』という意味です。
1、再び犯罪を犯さないために危険な状況を知る。
2、危険な状況になってしまった時の対象方法を学び使えるようになる。



グッドライブズモデル
トニー・ウォード氏らが提唱した犯罪処遇モデルのことを言います。
人は何らかの「よさ」(primary human goods)を得ようとするが、犯罪行為は不適切な方法でそれを得ようとした結果である考える。また、よいところや得意なことを見つけそれを伸ばしていこうという考え方である。

ポジティブな人生目標とその達成に関する教育などを行ってまいります。



当ルームが行っている
性犯罪加害者や性暴力の再犯防止のための認知行動療法とカウンセリング

ブログ
性の問題行動や性加害者に対する認知行動療法を行っていて
性加害者で小児性愛と思って認知行動療法を受けに来られた方々




参考文献
1、高橋三郎・大野裕監訳『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院 2014/6/30
2、SPLRITS:リカバリーのための性犯罪治療マニュアル 著者・安藤久美子、中澤佳奈子、佐藤道子 星和書店 2024/5/15
3、SPLRITSワークブック 著者・安藤久美子、中澤佳奈子、佐藤道子 星和書店 2024/5/15
4、よくわかるACT 著者・ラス・ハリス 監訳者・武藤崇 星和書店 2012/9/15
5、リラプス・プリベンション-依存症の新しい治療 著者・G.アラン・マーラット、デニス・M・ドノバン  翻訳者・原田隆之 日本評論社 2011/8/4
6、グッドライフ・モデル: 性犯罪からの立ち直りとより良い人生のためのワークブック 著者・パメラ・M・イエイツ 、デビッド・S・プレスコット   翻訳者・藤岡 淳子 誠信書房  2013/12/5

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